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箪笥の物語

小泉和子さんの 箪笥 という本について紹介して

箪笥 にまつわる 話を思い出した


家具デザイナーの友人がいるが

時々 テーブルや椅子の依頼があったとき お願いしている

彼の工房は岐阜県の山の中にあり

友人の家族と久しぶりに訪問したときの話です


友人の長女は就職で東京住まいになった

箪笥がほしいらしく家具デザイナーに相談していた

ショールームに置いてあった

低めで幅の広い いわゆるチェストタイプの箪笥が気に入っていたようす

「素材はどうする?」ということになり

あれこれ迷っていた

楢でもマホガニーでも 気に入ったもので 作ってくれるが

どうも決めた手がないらしい

まだ、アパートのインテリアも決まっていないらしく

それは当然のこと

が 家具デザイナーが 展示してある箪笥の素材について説明をしたら

すぐ 「それがいい!」  ということになった

その素材というのは ある家を解体したときに出た 

大きな松の梁材を加工したものらしい

それは決して木目のきれいなものではなく、

傷も残っていた

が 家具デザイナーの解説によると

最近の若い人は 何でもある、何でも選べるという環境にいるが

実は決め手に欠いてもいるらしい

そこで 昔の古い家を解体してね・・・という話に惹かれるらしい

それを称して 物語性がある と言っていた


箪笥を注文した彼女は (買うのはお母さん?)

これから医者になるべく ハードな生活に突入するが

そういう暖かい物語のあるものが

一人住まいの寂しさを そして仕事の厳しさを

紛らしてくれると直感したのかもしれない
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着物と遊ぶ

何にも予定のない日曜日

たまっていた衣類の入れ替えをした

たんすの奥から母の若い頃の羽織が出てきた

このまま置いておいてもどうしようもないので

思い切って再生してみようという気になった !

何に再生するか考えながら先の尖った握りバサミで 慎重に糸を切る 

日向でのんびり作業をしていると

母の移り香が残っているようで 胸が熱くなる



洋服をほどくことはあっても着物は初めての作業

誰の手によるものかわからないが

丁寧な箇所、 手を抜いている箇所 など

合理的に構成されている仕立て方に感心した



ちょうど NHKで 「カーネーション」という番組が始まったが

偶然、小泉和子さん編集の 「洋裁の時代」 日本人の衣服革命

を読んでいる最中で この作業をすることが なんだか偶然とも思われなかった

テレビの連続小説はまだどうなっていくかわからないが

「洋裁の時代」は大正から昭和にかけて

日本人が和装から洋装に移りゆく様子が当時の日本人の生活を踏まえたうえで

学術的にかつ 実際的に書かれていて とても 面白い


農村の野良着や戦時中の着物を活動的に使いまわす方法などを解説しながら

モード としてではなく

機能 として和装から洋装に変化していく様子がよくわかる

今までは単純に洋装が機能的だから取り入れたと漠然と想像していたが

日本人の生活の必然性から 様々な過程を経て徐々に洋装化したことが

小泉和子さん独特の、調査を積上げて論理的に紐解いていく方法で書かれていて 

面白さにぐいぐい引かれてしまった !

同氏の「箪笥」という本にも同じような感銘を受けたことがよみがえる


母の羽織をほどき終わり洗ってみると

半分くらいに縮んでしまった

これは本来なら洗い張りという方法で

引っ張りながら干すと元に戻るのだろうが

縮小した質感も捨てがたく 別の素材になったよう

さて、これをどう調理するか・・・

イメージを描いているときが一番楽しい










便利なのか不便なのか ?

竣工してまだ6~7年の施主から

キッチンのガスコンロに異常があったと連絡を受けた

この方はとってもきれい好きでキッチンはいつ行っても

ピッカピカ!

お片づけも上手で私の師匠の一人


コンロの異常は消しても消えない

つまりガスが付きっぱなしとの事

いつもなら5秒くらいで消えるのが なかなか消えないので

不安が募り、とりあえず元栓を締めたとのこと

結論

意外に早く修理に来てくれて 保障期間内の部品だったので

無料で修理をしてくれて ほっとひと安心

ところがその後のコメントを聞いてびっくり

それは 

最近のガス機器は機能がたくさんあり複雑でマイコン制御のため

10年くらいしかもたないよ・・・・!!

ええっ ?

そのメーカーの最高級品を買ったのに  なぜ

最近のガス機器はIHに対抗して

値段を吊り上げているとしか思えない価格設定

10年なら1年3万円以上ではないですか

昔の安いガス機器なら毎年買える値段

それを聞いて私も憤慨

今度壊れたら IHにしようかしら  との発言に

まあ、もう少し検討しましょう! とは ガス派の私の発言

その時代は まだ安全装置が義務付けられていなかったころ

今は全口安全装置必須なので もっと複雑になっているかも

また、この安全装置が曲者で

フライパンを振り上げたら消えるので

ご丁寧に 解除の仕方を教えてくれる人もいるらしい

開いた口がふさがりません!


危機管理を 人任せにした日本人

それをまた商売にした経済市場主義のメーカー

そして悲しいかな

ブログでしかぶちまけられない ひ弱な私 です。

整理整頓の裏に 美学あり

10月は1年でも一番気持ちのいい季節ですね

その季節に何をするか・・・

旅行か、芸術を楽しむか、ガーデニングか、スポーツか・・・

そんなときこそ、家の中の整理整頓というのも 一手です、渋い!

家の中がすっきりしていると 気持ちもすっきり

そう決意して 昨日は久しぶりに プチ断捨離実行日 となりました

プチ断捨離はどこかポイントを決めて行うもので

靴を磨くついでに靴収納の整理をしているうちに

紙袋一つ分くらいゴミ箱行きとなり 結果 成り行き断捨離 になりました

すっきりした気分での月曜日の朝

NHKの朝の番組で偶然スーパー主婦特集があり、ついつい見るはめに

この特集はとても為になるので

司会者のイノッチ共々私もお気に入り

今日は家の中の魔窟退治 押入れ、納戸編でした


内容はさておいて、最後のスーパー主婦の発言に

なるほどと思い当たりました

整理のコツとして使用頻度にあわせて置き場を決めるというアドバイス

それを例えて

茶室のように 必要なものだけをその場において

フル活用するという方法  

なるほど! わかりやすい例え だ!  

日本人は短歌や俳句のように余分なものはそぎ落とし

限られた語彙で豊かな世界観を表現することを得意としてきた

うんうん

毎日使うものだけを使う場所においておけば

作業効率がとてもいい  ということらしい

達人は 基本に日本の美学を押さえているんだ

そのことにいたく感動した次第

確かに何かことを起こす人は コンセプトがないと

表面的なことだけで終わりがち

それで思い出したけれど

明治生まれの伯母が子供だった私によく言っていた

「茶道は貧乏人にこそ必要だ」 発言

貧乏人は出来るだけ生活を合理的にし、効率よく働かないと お金がたまらないよ

と 幼ごころに 理解していたが 

それであっていたかどうか・・・

格好だけでなくもっと明治の美学の心意気を見直さなければ ね!







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