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美術館の思い出

ジャクソン・ポロックの絵には思い出がある

今名古屋で開催中、彼の偉大な功績を云々する資格はないが

かつて住んでいた アメリカのバッファローの美術館で見た

その光景が今でも忘れられない


私の記憶に間違いがなければ

古典的な本館から庭を介して増築された新館への廊下にあったように覚えている

中庭を見ながら新館へ向かう途中、ちょうど曲がり角あたりの正面にあった

ポロックの衝撃的な絵と美術館建築の構成が 印象的で

今でも 脳裏に浮かんでくる


オルブライド ノックス美術館  

印象派以降の作品、特に現代美術に力を入れていた

この美術館の代表作品は 教科書にも載っている

ゴーギャン の「黄色いキリスト」


この美術館でもう一つ印象的なことがある

それはレストランがとってもにぎわっていたこと

裕福な初老のご婦人や紳士が 日曜日のランチを楽しそうに食べていた

また、ショップも充実していた

その当時、日本の美術館は 静かに絵の鑑賞をしなければいけないところだった

アートショップのようなものもなく、

その展覧会に関した絵葉書や図録などがある程度で、寂しかった


貧乏な学生だったが オルブライト美術館に来ることは大きな楽しみ

いつかあのレストランで食事をしたいとあこがれていたが

雑貨屋さんのような楽しいアートショップを見るだけで満足していた

美術館は絵を見るだけでなく 

繰り返し訪れる 楽しい日常空間であることを 発見した場所だった


その後 アメリカの美術館はいくつか回った

有名な建築家の設計したものですばらしい美術館はたくさんあったが

このオルブライト美術館のようなところには なかなか出会えなかった


私が知っている 心豊かな美術館がもう1箇所 あった

それはコペンハーゲン郊外の ルイジアナ美術館

日本でも早くこんな素敵な美術館が出来るといいが







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基本のしっかりした短編小説に想う

向田邦子のファンは多いと思うが

私も最近の再ブームに抗いかねている

この夏頃 NHKで「胡桃の部屋」というドラマがあった。

宣伝や出演者につられてついつい全部見てしまった。

ファッションや家の様子など 1970年代後半あたりの時代が良く表現されていて、感心した。

自分の若い頃の思い出がオーバーラップしてほろ苦かった
 

ドラマを見ながら、この話、知っているかもと気になっていたが

「隣の女」という短編集で読んでいたのだった

原作は短編なのでシンプルな構成だったが ドラマはかなり脚色されていた。


最近ブームの松本清張は 「砂の器」、「点と線」、「ゼロの焦点」 の3部作がやはり面白いが

実は短編集にも面白いものが多い


構成のしっかりした小説は 時代を経ても、かなり脚色をしても

その脚色をした人の個性と能力次第で 原作のイメージを壊さず

むしろ、膨らませて面白いことも多い


家の構成も同じで

基本となるものが シンプルながらしっかりしていたら

仕上げ材や家具や建具が 多少、自分の好みと違っていても

それほど悪くはない

特にローコストの住まいは そのあたりをきっちり押さえないと

流行のスタイルをまねた安っぽい建売住宅になりかねない。



近所のレンタルDVD屋の古い映画をよく借りた時期があった

「ピグマリオン」 という映画を見たとき  あっ! とびっくり

戦前の作ともおもわれる映画だが なんと「マイフェア レディ」の原作

オードリーのこの映画はカラーでミュージカル仕立てで 華やかで

今でも大好きな映画だが

「ピグマリオン」の方は 舞台での演目を映画化したと思われる構成

白黒で、主演も決して華やかではないが

味わい深くて とってもいい映画だった。


胡桃の部屋を見て  思い出した
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