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フィンランド紀行 5

フィンランドでの1日はとても充実していて なかなか進まない

ここまではまだ1日の出来事だ 

2日目の朝は やはり5時前に目が覚めるが 我慢して 5時起床

この日は おしゃれなキッチンのミーレのIHで初めて目玉焼きをつくる

IHは使い慣れていないので おっかなびっくりだ

そのあと、ボッシュのドラム式洗濯機で初洗濯 使い方は適当だけど

何とかなるものです

この日は 夕方長年の知人のハンニさんのお宅に招かれている

それまで 近くのアアルト大学を見学することにしているが 半日以上ある

先ずは近くの 有名な岩の教会 テンペリウオキ教会に

が、な なんと 大勢の観光客、特に中国人の団体が入るのを見て

急遽中止に 私はそれでも見たかったけれど 他の二人は一度来ているので

かんたんに却下  まあ、いいけど ブツブツ・・・・

この日はこの後トラブル続きで 険悪なムードが続くが まあそれは置いて

気を取り直して テレビで見て行ってみたかった カンピ広場の教会に

これは若い建築家による宇宙船のような形をした 奇抜なものであるが

実際は それほど威圧感がなく、広場の隅に収まっていた

構造体は何かわからないが 外壁は 5,6センチ角の角材を順番に重ねている

内部も楕円形のシンプルなつくりで なかなかのできだった

何よりも 人が少ないのが いい 

そのあとは ミーハーは私主導で かもめ食堂の舞台にもなっていた港へ

実はここには アアルトの建築があるんです

エンゾグートツァイという製紙会社のビルで白い大理石の格子状の外観

多くのアアルトの建物の中で少し違った表現であるが 周りの

教会などから浮き上がらないようにとの配慮があってのことらしい

中には入れなかったけれど ぐるりと 周囲を回ってみて 発見

表から見ると 四角い建物のように見えるが

実は裏側の一部がえぐれていて コの字型になっている

そこはどうやら 中庭風のホールで 屋根の天窓のディテールが

外からでもよくわかった   少しづつではあるが アアルトの

癖というか設計手法が 見えてきたような

本当は内部も見てきちんと解説を聞くと いいだろうな と 残念であった

でも 決め決めでなく ゆる~い 旅で ハプニングと付き合いながら

思いがけない発見をするのは 得をしたような気分だ

実はこの建物 かもめ食堂で もたいまさこさんが 港で電話をかけている

シーンの 背景に映っているんだよな・・・
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フィンランド紀行 4 アアルトハウス

アアルトのアトリエから 裏道を歩いて 10分で 自邸につく

もともと自邸の一部にあったアトリエが手狭になり 近くに移転した

この自邸が完成したのは1935年で計算してみて驚いたことに80年以上も

経過している このころ、パイミオのサナトリウムが世界的な評価を得て

次々に仕事が舞い込む時期だったんだろう

同時にこの時期は第2次世界大戦の直前、ドイツ人のグロピウスやミースたちが

アメリカに亡命しようとしていた頃だ

とてもそんな時期に建てられたとは 思えず このまま住めそう!

外観は屋根のないフラットルーフであるが木や塗装などによる仕上げなので

モダンであるが どこか懐かしさもある

道路側の玄関から右の方はアトリエにつながり 左側のゾーンがLDKなど

内部はとても落ち着いた 生活のしやすい作りで アトリエとも

付かず離れず うまく分離されている

2階のつくりを見て特に驚いたのであるが  知らず知らずのうち

かなりアアルトからの影響を受けていたようだ

想像するに、私の1世代上の建築家たちが設計する住宅を見て

いいな とおもう 部分を 自分なりに取り入れていたからで

その原点が アアルトにあるとは 思ってもみなかった

それは 単にデザインや ディディールなど表面に出ているものではなく

生活の仕方や空間構成などのコンセプト やスケール感 などである

その2階の構成であるが 階段を上がったところが 家族のラウンジになっていて

その周りに子供部屋、夫婦の寝室、水回り などを配している

そうか、この考え方は アアルトだったんだ と ひとり ほくそ笑んだ

図面をよく見ればわかることだけど 実際に見て感じるのは また別である

私も今まで2階は廊下があって部屋が南側にずらずら並んでいる

という構成はいやだった 下宿のようで・・・

我が家の場合も子供部屋と夫婦の寝室の間に廊下を兼ねた家事室兼

皆の居場所をつくったが、それは好評であったので

ほかの設計でも ファミリールーム、パソコンコーナー、ピアノのある部屋

など ラウンジ的な空間を作るようにしていた

此の辺りのことは お知らせの写真の解説でどうぞ

また お庭もとってもよかった 周りを塀で囲みすぎず 高低差を生かしながら

最低限の事だけをやっている  物の本によると この時期 経済的には

大変だったらしい、 戦争前のこの時期 贅沢はできないよね

でも お金があるからと言っていい家ができるとは限らない

限られた 中での方が いいアイデイアが出るのは 古今東西 同じかも





フィンランド紀行 3 アトリエ アアルト

アアルトカフェで食事をした後、12:30からのアトリエ見学に向かった

少し郊外の閑静な住宅街 周りの住宅もそれぞれ趣があり

1軒1軒訪ねたい思いに駆られる


チケットを買う時 シニア料金があったので ダメもとで

シニアです といったら、パスポートを提示する訳でもなく

「は~い」 と 半額に  確認するまでもなく シニア とわかったのだと 

うれしいような 悲しいような トホホ 

キュートなフィンランド人の ハンナ ちゃん の丁寧な説明

最近、英語環境から遠ざかっていたが 英語が母国語でないので

あまり 難しい表現はなく 以外にも わかる部分が多く ちょっとうれしい

最初に地下の食堂から見学 ここは後で増築した部分であるが

2列にテーブルが配置してあるのだが それが平行ではなく

V字型になっている  つまり 入り口側がひらき 奥が狭いという形

人の流れを考えると 確かに 合理的 後で キッチンもみせてもらったが

やはりこの形で アアルトが常に 人の動きを注意深く観察していたことが

読み取れた   それを見ながら かつての自分の失敗を思い出した

それはまだ事務所勤めの頃 並列タイプのキッチンで 天板の高さを

左右で変えたい という奥様の要望に タイルの割り付けが変わるからと

抵抗したが、 高さが違うことが理にかなっているということに 

若いころはわからず デザインを追い求めていた 苦い思い出

その頃、アアルトの考え方がわかっていたら もう少し違っていたんだろうな


その後 2階の製図室に上がって その落ち着いた明るさと解放感の対比に

声を出さんばかりであった

アアルトの作品の内部を見るのは これが初めてなので

その緻密でさりげない計算しつくされた 空間のつながりに

あらためて 敬服した

このアトリエはいわゆる設計事務所の製図室とオフィスであるが

1955年に完成している それまではすぐ近くにある自邸の中にあったが

多くの仕事をかかえ 上り調子のころ 所員の数も 増え さらに大きな仕事を

始める まさにそのころのものだ

しかし、 スケール感といい 細やかな生活者への配慮

厳しいフィンランドの気候に対応する心構えなど

建築の用途や規模が違え ここに原点の一つがあることにまちがいない

見学の後、この場所でアアルト財団のミーテイングが予定されていた

2日後に向かうユヴァスキュラを案内してくれる アン を紹介してもらい

ラッキーであった  ここから徒歩10分ほどの 自邸の見学に向かうが

ここには書ききれないようだ 





フィンランド紀行 2 フィンランディアホール

素敵な ロフト形式のアパートは お知らせの写真のとおりです

着いたその日は近くを散歩しながら 駅までの経路を確認

空港からのバス停とは違う方向なので 今後の為に

駅近くのスーパーに入り 今後のお買い物の物色を兼ねて探索

さかなコーナーの様々なスモーク食品に釘づけになり

サバを1匹そのままスモークしたものを 本日のメインデイッシュに

ヘルシンキの第1夜にふさわしい 夕食になった

翌朝5月18日は 時差の関係か早く目が覚めた

悶々としていたが、5時をまわったので さあ 朝食の準備をするぞー となった

8時過ぎには出かける準備ができ出発 この日は生憎の霧雨だった

最初はすぐ近くにあるアアルトのフィンランディアホールに

こんな時間に入れるかなという不安もどこかに 早朝にもかかわらず

会社などの会議が行われているようで 大勢の人でにぎわっていた

1971年コンサートホール部分が完成 しかし 会議等の機能には

不足があるので すぐ増築され1973年には会議場部分が完成した

今回アアルトの設計の手法の変遷を書物で確認したので

彼が設計においてフレキシビリティ つまり 1つの用途だけでなく

ちょっとした工夫で多目的に利用できることを目指したことが現物を見て

少し理解できた

外観は白い大理石を使い 内部の経年変化で汚れそうな部分には

タイルを使うなど 長く使い続けられることを目指した様子が見て取れた

コンサートホールの中には入れなく、一般の人が気楽に利用できる部分と

外観のみの見学であった  

フィンランド独特の湖と芝生、白樺の景色と非常に溶け合って 威圧感がない

嫌みのないデイティール や長年の使用を考えて選んだと思われる

外観の白い大理石の選択とその形態など 設計の足跡がしのばれる

その証拠にこんな早朝から多くの人が利用している様子がそれを物語っている

池の周りを散歩しながら 気の向くままのお散歩

時折 このホールを眺めながら この地にいることをかみしめた


その後、町の中心部へ向い、有名なストックマンデパートの中にある

アカデミア書店を見て 憧れのアアルトカフェで早めの昼食を

この日はこの後 トラムに乗り アアルトのスタジオと住まいの見学へ

実はこの日は フィンランド唯一の知人のハンニさんのおうちに行く予定であったが

先方の都合で 翌19日に変更してほしいとのことだったので

急遽 こういうスケジュールになったが 

ヘルシンキ第1日目にふさわしい街歩きとなった

こういう 予想外のことが起こる事こそ 気儘なたびの楽しみだ 

フィンランド紀行 1

長い間遠ざかっていた 海外旅行

行けるときに行っておこうと 今年は思い切って決心した

この間、海外に行けなかったのは 親の介護や子供のこと

事務所の不景気と 機会を逃していた  行かなくなるとまあいいか

という状態が続き、 それを打開するのも結構エネルギーがいるもんだ

もし行くのなら次はフィンランドだ と長い間温めておいたので 迷いはない

そしてフィンランドに行くときは アルバー アアルト をしっかり勉強してから

行きたいと思っていたので なかなかいけないことに 悔いはなかった

そして2月に決めてから3月4月と猛チャージをはじめた

先ずどこに行って何を見るか ということが大切

というのはアアルトの作品はフィンランド中に散らばっているし

短期間でそれらの都市を巡るのは結構大変

よーく考えて ヘルシンキとその周辺 後は1か所

ユヴァスキュラ に決めた

飛行機の予約やホテルの手配、フィンランド人の知人への連絡と

個人旅行は 準備が大変  でも それが 旅の楽しみ

これで旅の三分の一は 終わったという感じ・・・・・

そしてついに 5月17日 ヘルシンキの地に 足を 置いた

しばらく フィンランド紀行を書くつもり 写真は お知らせに掲載します

中部国際空港から10時間で ヘルシンキ国際空港に到着

久しぶりのヨーロッパ、しかも 高齢者になっていたので心配していたが

めっちゃ、楽だった  映画を3本見て 食事を2回したら はい到着

映画は最近話題の 「君の名は」があったので まず1本

次に予習を兼ねて「かもめ食堂」 もう何回見たかわからないが

今回は 力がはいっていた  最後は 軽めの アニメ系を

ほぼ満席であったが 多くの人は 乗り換えて 他の国々へ

ヘルシンキで降りたのは 私たち3人だけ(夫と長女) 

トランクが ぽつんと置かれていた 

バスで乗り合わせた 日本人のおじさん ほぼ同世代かな

リュックを担いでの一人旅 これから港に行き 船でエストニアに

行くらしい 英語もうまく かっこいいなー

今度行くときはそういう 旅慣れたスタイルにしたい

そして 予約した アパートに

これはいわゆる民泊と呼ばれる スタイル

おしゃれなロフトで ここにしばらくいられると思うと うれしい

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