fc2ブログ

箪笥の物語

小泉和子さんの 箪笥 という本について紹介して

箪笥 にまつわる 話を思い出した


家具デザイナーの友人がいるが

時々 テーブルや椅子の依頼があったとき お願いしている

彼の工房は岐阜県の山の中にあり

友人の家族と久しぶりに訪問したときの話です


友人の長女は就職で東京住まいになった

箪笥がほしいらしく家具デザイナーに相談していた

ショールームに置いてあった

低めで幅の広い いわゆるチェストタイプの箪笥が気に入っていたようす

「素材はどうする?」ということになり

あれこれ迷っていた

楢でもマホガニーでも 気に入ったもので 作ってくれるが

どうも決めた手がないらしい

まだ、アパートのインテリアも決まっていないらしく

それは当然のこと

が 家具デザイナーが 展示してある箪笥の素材について説明をしたら

すぐ 「それがいい!」  ということになった

その素材というのは ある家を解体したときに出た 

大きな松の梁材を加工したものらしい

それは決して木目のきれいなものではなく、

傷も残っていた

が 家具デザイナーの解説によると

最近の若い人は 何でもある、何でも選べるという環境にいるが

実は決め手に欠いてもいるらしい

そこで 昔の古い家を解体してね・・・という話に惹かれるらしい

それを称して 物語性がある と言っていた


箪笥を注文した彼女は (買うのはお母さん?)

これから医者になるべく ハードな生活に突入するが

そういう暖かい物語のあるものが

一人住まいの寂しさを そして仕事の厳しさを

紛らしてくれると直感したのかもしれない
スポンサーサイト



コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

プロフィール

アールアンドエス

Author:アールアンドエス
FC2ブログへようこそ!

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード